いや、箱根駅伝がお正月2日、3日の二日にわたって行われることは、私も
分かっています。じゃなくて、33年ぶりに復活出場を果たした青学の陸上競技部が、これからも駅伝に参加していかれるかどうか、という意味で、です。
10月の予選会をめざして、夏の間きびしい練習を続けてきたランナー達。先週(9月17日)に北海道での最終合宿を終えて東京に帰っていらした原晋監督に、お話を伺うことができました。「はっきり言って、結構たいへんですよ」と、明るくおしゃいます。駅伝をめざす部員たちは、早朝から練習して、毎日夜10時就寝という合宿生活を続けてきました。そして、毎日30kmは走る。毎日!ところが、今年の部員は1年生が多い。「数カ月前まで高校生だったわけですからね。高校生の陸上競技は5000mが最長。それが駅伝となると、その4倍の距離を走るわけだから、それだけの体力をつけるのは、そんなに簡単じゃない。」
監督の立ち場としては、各学年10人ずつメンバーが欲しい。駅伝に常連の大学は50人位の部員を抱えているのに、青学は総勢28人。
でも、原監督は「競技なんだから、やっぱり勝負は当然。だけど、学生のスポーツっていうのは、それだけじゃないんだ」とおっしゃる。「みんなで合宿し、忍耐する、考える。自分を見つめて、チームを想う。そういう経験をこれからの人生で生かして欲しい」と。単に結果として上位になればいいというのではない。ただ勝つことが目的なら、大学に入ってやらなくてもいいし、勝ってスター気取りになると何が大事かを見失わけです、と寛い視野に立つ原監督。
昨年の予選会で青学が予選通過した時の映像を見る機会があったのですが、監督、躍り上がって喜んでいらした。本当にうれしそうでした。奥様が「もっと厳しくしてもいいのでは?」と苦笑なさる程、選手を可愛いがる監督。いっぽう、現在の陸上部キャプテンの荒井輔君は、「監督ゼンとしてないで、僕たちの視点まで降りてきてくれるので、話しやすい」と思っているそうです。そういう信頼関係があったから、これまで選抜には選手を出しても、チームで参加できなかった時期も耐えて来られたのでしょう。
正直なところ、現在の青学のランナー達は、ゆとりの状況ではないそうです。
故障者も出てるし、みんなちょっと元気がない。そこはひとつ、盛り上げてあげなくちゃ!
でも、「ずっと長い目で応援して欲しい」と監督は仰っていました。応援する側も、いい時だけ盛り上がるんじゃなくて、常日頃から支援する気持ちを持たないと。だから、箱根は一日にしては成らず!
*コラム執筆に際して、陸上競技部OBの谷川忠彦さん、今北普朗さん、大学スポーツチャンネルの澤木一真さんにご協力いただきました。 |